音の練習 - 1 -

音と音の繋がり - お腹の支え


音は楽器演奏の基本です。私の師匠は、音が魅力的でなかったら誰も聞いてはくれないと言っていました。先生はオーケストラなどの団体ではなく、個人で演奏されていらっしゃる方でしたから、尚更と思います。聴きに来て下さる方を直接魅了しなくてはならないので、音は勝負所です。もちろん「音だけ」では困るのですが。


さて音の練習は色々あるのですが、まずは心得?から


長年の経験から、音の練習で大事なことは音と音の間の繋がりだと思います。もちろん一つ一つの音のが良くなくては駄目なのですが、こればっかりは中々直ぐには良くはなりません。そして、音を練習したいと思う人は音に注意するでしょうから、それはそのうち少しずつ改善されていきます。

基本的には息をたっぷりと使うというイメージですが、一つの音に全てをつかうのではなく、音と音の間に息があるという状態です。よくよく自分の音を聞いて練習してみて下さい。音と音の間に、やせ細った音、シューっという中身のない音が聞こえませんか?

この音と音の間をキープするという練習は意外と疲れます。そして何よりお腹の支えが必要になるのです。お腹の支えは何より大事ですが、これまたただ「支えて」というと、全身カチコチになってしまう場合もあるのです。それでは良い音はなりません。良い音を出すには、体が共鳴しなくてはならないのです。
私は良く息を吸った状態が上半身全体を円柱のようなイメージをもってもらいます。立体的イメージです。そして中心のほうから少しずつ息が出て行きます。外側はほどほどにキープされているわけですが、その時にお相撲さんがお腹を内側から”押し相撲”しているイメージを持ってます。突っ張りではなく、押し相撲です。お相撲さんは、とてもしなやかですよね。このしなやかさが大事です。

全身カチコチになりがちな人は、足もカチコチになりがちです。試しにスキーをするが如く膝を柔軟に動かしてみて下さい。スキーの際の重心の置き方は、フルート演奏にとても役立ちます。



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