演奏家のための「こころのレッスン」


演奏家のための「こころのレッスン」―あなたの音楽力を100%引き出す方法携帯はコチラ)は、演奏者勝利学に続いて、本番に強くなろうというメントレ本です。前回の、演奏者勝利学著者の辻秀一さんが翻訳しています。アメリカらしい感じがしました。音楽家のメンタルトレーニングという点においては、日本はどうやら遅れているらしいです。日本は・・・根性でどうにかするべきという考えが根底にあるのかもしれませんね。

「インナーゲーム」と呼ばれるスポーツ選手に使われるメントレを音楽に生かそうというものです。「まとまり」としては、演奏者勝利学に比べると、読んで直ぐにこのページを実行的なものではないのですが、実際に学生に試している例などが載っていて読み応えはあります。

私が一番印象に残ったのは弓が震えてしまう女の子に、今何が起きている?と質問すると、手が震えて弓が震えていますと女の子が答えます。しかしそれを流す?というか・・・そうすると段々震えが止まるという。震えというのは、起きてしまうものではなくて、自分の頭の構想が起こしているものなのだなと実感する所です。

とあるピアノの先生が仰っていましたが、
「学生はミスタッチをすると、その後パニックになってどんどん酷くなる。ミスタッチはミスタッチ。それで流してしまえば良い。」
と。震えてる・・・震えているぞ・・震えるな・・震えるな・・と思えば思うほど、震えが酷くなる。というのは、よくある話。震えてるね〜、だから?位に思えるようになれば、震えは止まる。
TVでとある有名な指揮者の棒が若干震えていました。こんな方にも震えは訪れるのかと思うと…ちょっと安心?人間ですから。


前回も書いているのですが、もう大ベテランの私の師匠でさえ、「舞台は魔物」と仰る程です。舞台は緊張感のある所。それがまた舞台の魅力かもしれませんね。

0 件のコメント:

コメントを投稿