呼吸の練習 : エレベーター

呼吸の練習には二種類あると思います。

一つは肺活量を増やす方。

今までに紹介したふいご呼吸法は腹筋を鍛えて呼吸の量を増やす練習。


パイプ練習は肺活量を増やすというより、吐き方の感覚を育てると同時にお腹の支えを学ぶ感じでしょうか。この息の吐き方というのは、実際とても大事なのです。勢い良く吸って、勢い良く吐くだけでは、色んな音楽には使えなさそう・・・って思いますよね。上手に吐けば上手に吸える。


ここでは吐き方のイメトレ、”エレベーター練”のご紹介です。

ある呼吸法の紹介に”心や体がシンドイ時に呼吸法でスッキリ”って書いてありましたが、心や体がシンドイ時に呼吸法って結構シンドイのです。いかに心や体が疲れてる時は人間呼吸さえもしていないかっていう証明ですが、心や体が疲れてる時に”ふいご呼吸法”とか、もう想像するだけお疲れさまです。

そういう時は、肺活量を増やす的な呼吸法ではなくて、深く呼吸するゆったりした呼吸法が良いです。そんなゆったりした呼吸法としても使えそうなのが、このエレベーター練。より深い呼吸を身につけて行きます。

エレベーター練はとっても簡単。

息を深く(鼻から)吸って、口から少しずつ、長めに息を吐きます。
息を吐く時、エレベーターが喉の中心(3Dで自分の体をイメージ)から、スーーーっっと下に降りて行くのをイメージします。食道ーお腹ーそして足の間からスーっっと抜けて行く。
息もまるで体の中に吐いて行くかのように、そのエレベーターを追いかけて行くわけです。高層ビルの高速エレベーターじゃなくて、普通のゆっくり動くエレベーターです。

手でそのエレベーターを表現するのも良い方法です。エレベーターを押して行く、エレベーターの跡を辿る・・・。何でも良いですが、実際に手を下ろしながら。ちなみに目を瞑った方が、ずっとイメージしやすいです。



それを10回くらいでしょうか。体の中心を降りて行くエレベーターを想像しながらユッタリした気持ちで行います。内臓とか具体的生物学的物体は置いておいて、自分の体を3D空間としてイメージしてみましょう。

この空間が上手にイメージ出来るようになると、音の響きにも影響を及ぼしてきます。息を自分の内側に吐いて行くイメージは、特に高音域の響きを習得するのに俄然役に立ちます。また普段の音楽表現での中の息の柔軟性にも役に立っていると思います。



4 件のコメント:

  1. お喋りのベルギーさんだあ。^^
    これ、参考にというか、必要なHPですね。

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    1. コメント有り難うございます。このサイト、初のコメントです!

      ブログ拝見させて頂きました。毎朝公園で練習されていらっしゃるのですね。素敵ですね。


      時々の更新になっていますが、色々フルートについて上げて行くので、また見にいらして下さい。

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  2.  定年後の65歳からフルートを習い始めました。それから6年、いまだアルテ1巻を卒業できない、前期高齢者です。

     カラオケのリズムもキチンと取れないおじさんがフルート始めても無理との周囲の声を押しのけて冒険でしたが、やはり参入障壁は高かったです。

     現在、アルテ1巻13課の8、Var.2でカタツムリの歩みをしているところです。このetudeの最後にCODAとやらがあって、出だしの、ソラド・ミー、ファラレ・ファー(Fis)の、Fisに苦戦中。高音Fisを単独で出せといわれれば、まず95%の確率で音は出せますが、曲の流れの中でのFis発生の確率は低下、とくに、ここのFisは直前のミーで高音発生のエネルギーが消耗されたと見えて、発生確率は大幅ダウン。先生と原因究明を続けましたら、私の呼吸法に問題ありとのことになりました。

     では、フルートの呼吸ってどうするんだと、ネット検索をしましたら、このサイトにたどり着きました。

     感謝感激、涙あられの、御教授を賜りました。「お腹に息をキープぷする」ことの意味・方法を体が理解できたようです。本当にありがとうございます。

     

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    1. 参考にしていただけたようで良かったです。単独で高音Fisが95%の確率で出るのであれば、結構素晴らしいですよ。Fisは出にくい音ですから。

      これからも少しずつ記事をあげていきますので、また何かの機会に見にいらして下さい。

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